iOS14のApp Tracking Transparency (ATT)関連の用語とその対応について

2021年8月6日
iOS14のApp Tracking Transparency (ATT)関連の用語とその対応について

iOS14からIDFAを収集する場合、アプリユーザーの同意が必要になります。広告の計測などを行う場合、事前に許可を求める必要があります。

IDFA (Identifier for Advertisers)

Appleが端末に割り当てるデバイスIDのことです。このIDを利用して広告配信のエンゲージメントやコンバージョンの測定などに利用します。

参考: https://www.adjust.com/ja/glossary/idfa/

ATT (App Tracking Transparency)

iOS14では、許可していないユーザーのIDFAの取得ができなくなりました。そのため、広告のトラッキングなどを行いたい場合、IDFA取得の同意を求める必要があります。

■ オプトイン

広告配信の際に事前に許可を求めること。

■ ATTオプトイン率

トラッキングを許可したユーザー数。 AppsFlyerのこの記事によると、 アプリ全体で41%程度、アプリ一つあたりだと28%とのこと。また、非ゲームアプリの方がオプトイン率が高くなるとのことです。

参考: https://www.appsflyer.com/jp/ios-14-att-dashboard/

LAT (Limit Ad Tracking)

iOS14以前は、追跡型広告の制限はLimit Ad Tracking (LAT) という機能で行ってました。 これはオプトアウト方式、すなわちデフォルトではIDFAを取得できるものの、後から制限する方式でした。

■ LAT ONユーザー

LAT機能をONにしているユーザーのことです。

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開発者としての対応

もし、IDFAの取得を行う場合は、info.plistにTracking Usage Descriptionの設定を行う必要があります。

この設定値として、許可を求める際の文言を設定します。

オプトイン率は3~4割とのことのため、ユーザー目線に立って文章を考えましょう。 (参考: ATTオプトイン率を上げる5つの方法

また、アプリ側の実装で、ATT許可の要求を必要な場面で行います。

参考: https://zenn.dev/yorifuji/articles/ios-app-tracking-transparency

参考 React Nativeの場合

React NativeでAppsFlyerなど利用して広告の効果測定を行っている場合は、 iOS14以降はATT対応のための設定を行う必要があります。行わない場合、非オーガニックの判定ができないです。

AppsFlyerでは起動時にIDFAを取得し送信しようとしますが、ATT許可を行うまで送信を待つ必要があります。 送信を延期するためのtimeToWaitForATTUserAuthorizationを設定する必要があります。

パーミッションの許可を求める際は、react-native-tracking-transparencyなどを利用して行います。